ドグマチールはアステラス製薬株式会社が製造販売している薬です。
一般名はスルピリドで、ハイリスク薬に分類されます。
薬の説明書に「胃・十二指腸潰瘍等を治療する」とある通り、胃薬として処方されることもあります。
抗うつ効果があるということで、うつ病の人にも処方されてきましたが、日本うつ病学会の治療ガイドラインでは、うつ病への使用は推奨されていません。
効き目について
ドグマチールは、胃・十二指腸潰瘍、統合失調症、うつ病・うつ状態に効果があるとされています。
ラットの実験で潰瘍を縮小させて治癒促進効果を示したり、サルの実験でイミプラミンに類似した作用を示したりした試験結果があります。
イミプラミンは抗うつ薬として用いられる有機化合物の一種です。
胃・十二指腸潰瘍、うつ病・うつ状態の場合の容量は、通常成人1日150~300mgになります。私は日に50mgという量でしたので、体験談としては微妙かもしれません。
処方された経緯ですが、元々 吐き気があったので、そのためだと思っていました。
どこかで逆流性食道炎じゃないかと言われたこともあり、その可能性を感じていましたが、胃酸が問題となる胃潰瘍や逆流性食道炎では、ドグマチールは使われないようです。
なので、抗うつ効果を期待して処方されたのでしょう。
うつに対しては、脳内のドーパミンが増加するので、効果があるとされているようです。
ドーパミンはアドレナリンやノルアドレナリンの前駆体。両者の前段階にあたる神経伝達物質になります。
いわゆる興奮時に分泌され、闘争・逃走反応と関係のある物質です。
闘争・逃走反応は外敵と遭遇した際に、生命を守ろうとする自己防衛本能で、ストレス反応と呼ばれることもあります。本来なら、危機的状況で起こるストレス反応が、現代では常時 起こっているので、心身の問題になっているのでしょう。
個人的な感想
個人的には、ドグマチールは「印象にない薬」になります。
全身の筋肉が硬直するような状態で、ほかの薬と同時に処方されたので、この薬がどうだったのか わからないという意味で。
飲んでいた期間が4ヶ月ということもあるでしょう。
やめた後に離脱症状らしきものは出ませんでしたし、副作用もなかったと記憶しています。
ただ、介護の仕事をしている人が、ドグマチールを処方されるようになった利用者は、徐々に覇気が無くなっていくみたいなことを言っていたのを覚えています。
使用上の注意に、「パーキンソン病の患者は、錐体外路症状が悪化するおそれがある」とあります。
錐体外路症状は、筋肉の硬直、手足の震え、小刻みに歩く、姿勢を保てない、転びやすい、表情が乏しくなるといった状態を指しますので、そういうことだったのではないかと思えます。
注意事項
パーキンソン病以外にも、心・血管疾患・低血圧またはそれらの疑いのある患者、QT延長のある患者、腎障害のある患者、高齢者、小児への投与は慎重にするよう書かれています。
QT延長とは、心電図QT間隔の延長を意味し、不整脈の疾患になります。
他に、注意事項に書かれている通り、服用中または使用中は母乳をあげないようにとあります。
重大な副作用として、嚥下困難と書かれています。
嚥下困難は水や食べ物が飲み込みにくくなることで、加齢や病気などで起こりやすくなりますので、その兆候がある人には特に注意したい薬かもしれません。
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