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被害者意識が強いと、幸せになれない理由

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「誰かのせいで……」と思っていると、状況が好転しづらい。
そう思う理由を書いたページです。

※ 個人的な見解に過ぎません。

被害者意識の先にあるもの

一方的に被害をこうむり、被害者となることがあります。
こういうケースで被害者意識を持つのは、自然なこと。

逆に、自分に非があるのに「過ちを指摘され、気分を害した」と、おかしな被害者意識を抱く人もいるでしょうが、そういうケースは除きます。

また、同じような被害を受けたとしても、その因果関係を証明できる場合と、そうでない場合では、周囲の対応が大きく異なるはず。
その違いまでカバーすると文章量が多くなるので、今回は その辺は考慮せずに書きます。

なお、当サイトは「うつ病」を扱っているので、精神を病むような被害を受けた場合の対処方法として、支援制度や電話相談に触れていますが、このページで書いているのは「考え方」がメインです。

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嫌な記憶が思考を支配する

自分が受けた被害について考えるのは、楽しいでしょうか?

考えてみるまでもないことです。
でも、なかなか頭を離れないもの。

同じ苦痛を繰り返さないよう、問題を注視して対処を考える……で、あればいいのですが、嫌なことを思い出し、嫌な気分になるだけでは?

「嫌なこと」に意識を向けると、不快さが増していくもの。
それは、注射針を見た状態で注射された方が、針を見ずに注射された時より痛いのと同じ。
「痛い場所」に集中すると、「痛み」に意識が集中するので、より痛みを感じてしまうという理屈。

同じように、嫌な記憶が思考を支配すると、自分の思考によって不快さが増大し、最初に感じていた不快さよりも、大きな不快になっていくのです。

言うなれば、妄想によって生み出された不快が、現実の不快を超えていく。
これが、「被害者意識が強いと、幸せになれない理由」のひとつだと、個人的には思っています。

被害者というアイデンティティ

「被害者」という単語からイメージするものは、何でしょう?

「かわいそう」「同情の対象」「不幸な人」等々……。
あまり楽しそうなイメージは、ないですよね。

つまりは、世間の目がそうなるのです。
「かわいそうな人」として扱われれば、かわいそうな人になってしまいます。
まわりが、そう期待しているからです。

被害を受けてもケロッとしていると、「被害者らしくない」と言う人も出て来るかもしれません。
「こういう人は、こうあるべき」みたいな思考パターンの人がいるので……。

そういう人に囲まれると、「不幸な人」として扱われ、「不幸な人」から抜け出せなくなり、ずっと「不幸な人」を演じ続ける羽目に……。

もしくは、病気になったら周りが優しくしてくれたから、具合が悪いフリをし続けるように、同情の心地よさから「被害者」の立場を気に入る人もいるでしょう。

どちらにせよ、そうなると「被害者」が肩書きになり、「被害者」で居続けなくてはいけなくなります。
被害者というアイデンティティが形成されるわけですね。

被害者から脱するとアイデンティティを喪失し、ただの人になってしまう。
だから、被害者を続ける……。

そんな状況になってしまうと、「幸せ」はアイデンティティ的にそぐわないので、自然と遠ざかっていくことでしょう。
それが、「被害者意識が強いと、幸せになれない理由」の二つ目。

被害との決別

では、どうすればいいのか?

その答えは、一人一人違うでしょう。
とはいえ、「被害者で居続けるわけには、いかない」という前提は、共通している気がします。

被害を受けた事例に対し、どこかで心の整理をし、向き合い方を自分で決める。
忘れる必要はないですが、考えるという一点に置いて、「終わったこと」にする必要があるのではないか。

被害を受けたことに対し、自分で結論付けて、あれこれ思い悩むのを避ける。
そんなところ。

もちろん、悲劇を気取り続ける方が心地良いのなら構いませんが、そうじゃないのなら立ち直った自分にシフトした方が楽でしょう。

人間は、楽をしていいはず。
楽に生きる工夫をし続け、便利な諸々が生まれてきたと思えば、楽に生きられる発想こそ思案すべきもの。

今の自分に何ができ、何ができないのか。
それぞれがイメージする「楽しい生活」に向け、どうやったら近づけるのかを考え、行動を起こす……。

結局は、それに尽きるのかもしれません。

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