パキシルCR錠は、グラクソ・スミスクライン株式会社が製造・販売している抗うつ薬です。
パキシルCR錠のCRは「Controlled release」の略で、コントロールドリリースの名の通り、有効成分の放出がコントロールされた製剤になります。
効き目について
パキシルの有効成分である「パロキセチン」が、錠剤から少しずつ放出されるので、CRが付かないパキシルに比べ、副作用が出にくいと言われています。
コントロールドリリースの原理としては、薬にフィルムコーティングを施すことによって、胃を通過してから緩やかに、かつ持続的に成分が放出されるというもの。
軽減されると言われている副作用は、服薬初期における消化器症状。わかりやすく言えば、飲み始め段階の吐き気です。
飲み始めの話になるので、ずっとパキシルを飲んでいる人にとっては、今さら変えても関係ないかもしれません。
パキシルは「セロトニン」の働きを強める「選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)」です。その効果により、腸の細胞にセロトニンが作用することで、吐き気が起こるとされています。
パキシルCR錠の発売は、2012年06月22日からになります。
個人的な感想
約半年間ほど飲んでいましたが、「飲んだら、こうなった」というほどの感想はありません。
処方された経緯は「過去話」に書いていますが、当時は仕事しか頭になかったこともあり、飲んだ後の変化を気にしていませんでした。
大きな変化でもない限り、記憶として残らない。それくらい、視野が狭まっていたとも言えます。
こういった薬の感想めいたものを書くのは、「ああなった」「こうなった」という人が多いので、何らかの変化があったケースが目につきやすいかもしれません。
しかし、あまり変化が無かったので、印象に残っていない人もいる。その一例として、「たいした感想が無い」という感想を書いています。
私の場合、パキシルCR錠を半年間ほど飲んだ後にやめても、離脱症状は出ませんでした。パキシルの離脱症状としては、いわゆる「シャンビリ」が有名ですが、その症状を初めて味わったのは、サインバルタをやめた後でした。
こちらは1年3ヶ月ほど飲み続けた後に、やめて3日で出たように思います。
飲んでいた期間が長いからか、薬との相性なのか、退職後で病気に意識が向いていたからか……。
いろんな違いはありますが、こういうパターンもあるという話になります。
ちなみに、飲んでいたのはパキシルCR錠12.5mg、たまに25mg。同時に両方を処方されていたこともあります。
薬をやめるときは徐々に減らしていくことが多いですが、このときは ある日を境にパッタリとやめています。
注意事項
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構の患者向医薬品ガイドに、18歳未満の大うつ病性障害のある人が飲んだ場合、有効性が確認できない、死にたい気持ちになるとあります。
同様の注意喚起は、30歳以下の人に投与する場合にも促されています。
こんな強烈な副作用がある薬ですが、その副作用の隠蔽などで訴訟を起こされ、その額がアメリカにおける罰金最高額を記録しています。
他に副作用としては、セロトニン症候群、せん妄、痙攣、中毒性表皮壊死融解症、重篤な肝機能障害、アナフィラキシーといったものがあります。
離脱症状は減薬、または飲むのをやめて数日以内に現れ、2週間程度で治まると言われています。
飲む際の注意としては、アルコールで効き目が強くなる。L-トリプトファンや5-ヒドロキシトリプトファン含有食品で症状が出ることが指摘されています。
L-トリプトファンと5-ヒドロキシトリプトファンは、セロトニンを生成する過程、もしくは元となる物質で、それ自体を含有したサプリメントが出ています。
画像にあるセロトニン作用が何を意味しているか、いまいち不明なところはありますが、脳内セロトニン濃度が過剰になることで、セロトニン症候群になるケースもあります。
症状としては、興奮、幻覚、心拍数の増加、発熱、過剰な発汗、震え、筋肉の痙攣や硬直、吐き気・嘔吐、下痢など。
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