うつ病になったら、アフィリエイトで収入を

うつアフィ

就労移行支援のまとめ|事業所による違い

更新日:

幾つか、就労移行支援事業所を調べたので、それをまとめたページになります。

今後、新たに調べた事業所を追加したり、加筆・修正する可能性があります。

就労移行支援とは

端的に言えば、就労移行支援は一般就労を目指す職業訓練制度です。
一般就労は、企業や公的機関などに就職し、労働契約を結んで働く就労形態のこと。

対象者は、以下の通り。

対象者

・一般就労を希望している
・適性に合った職場への就労が見込まれる
・65歳未満
・障害がある
参照元:就労移行支援事業所 - WAM NET 福祉のしごとガイド 職場編

ここで言う障害には、下記のようなケースが当てはまります。

ポイント

・身体障害者(身体障害者福祉法で規定)
・知的障害者(知的障害者福祉法で規定)
・精神障害者(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律で規定)
・難病(治療方法が確立していない疾患)

精神障害者には、「統合失調症」「うつ病」「双極性障害」といった病気の人が含まれるので、「うつ病」を扱っている当サイトでも取り上げた次第です。

難病に関しては、「障害者総合支援法の対象疾病一覧(359疾病)」というpdfファイルにて。
障害者総合支援法については、次項で簡単に説明しています。

また、先の障害者には「18歳以上」という年齢制限がつきます。
理由は、身体障害者福祉法の一文を見た方が早いでしょう。

この法律において、「身体障害者」とは、別表に掲げる身体上の障害がある十八歳以上の者であつて、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けたものをいう。

引用元:e-Gov法令検索

障害者総合支援法

障害者自立支援法は、障害者の自立支援を目指す法律として、2005年に制定、2006年に施行された法律です。

この障害者自立支援法を改正するかたちで、2013年に障害者総合支援法が施行されます。
障害者総合支援法は略称であって、正式には「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」になります。

この法律の訓練等給付の対象として、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、共同生活援助があります。

参照元:サービスの体系|厚生労働省

就労移行支援と就労継続支援

就労移行支援と就労継続支援、名前が似ているので混同しやすいですが、違いは以下の通り。

目的
就労移行支援 一般就労を目指す、知識や能力の向上
就労継続支援 働く場の提供、知識や能力の向上

いわゆる作業所と呼ばれる場所で働くのが、就労継続支援です。
就労継続支援には「A型」と「B型」があり、A型は雇用契約を結ぶので報酬は最低賃金以上。B型は、授産施設の平均工賃が基準となります。給与ではなく工賃なので、最低賃金は関係ありません。

平成29年度の平均工賃(賃金)は、下表の通り。

施設種別 平均工賃(賃金)
月額 時間額
B型事業所 15,603円 205円
A型事業所 74,085円 818円

参照元:障害者の就労支援対策の状況

就労移行支援は、働くわけではないので、賃金や工賃は発生しません。
前年度の収入によっては、利用料がかかる場合もあります。

就労移行支援の利用料

どの就労移行支援事業所でも、下表と同じような書き方になっています。
収入が無い人や低所得層は0円なので、多くの人が費用をかけずに利用していると、各事業所のサイトで書かれていました。

区分 世帯の収入状況 負担上限月額
生活保護 生活保護受給世帯 0円
低所得 市町村民税非課税世帯(注1) 0円
一般1 市町村民税課税世帯(所得割16万円[注2]未満)
※入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム利用者を除く(注3)
9,300円
一般2 上記以外 37,200円

(注1)3人世帯で障害者基礎年金1級受給の場合、収入が概ね300万円以下の世帯が対象。
(注2)収入が概ね600万円以下の世帯が対象。
(注3)入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム利用者は、市町村民税課税世帯の場合、「一般2」となります。

引用元:障害者の利用者負担|厚生労働省

事業所によっては、交通費の支給、ランチの提供があります。
就労移行支援を利用するメリットに関しては、次項にて。

なお、交通費の補助を出している自治体もあります。
以下は、大阪市のケースです。

支給金額は、1ヶ月5,000円を限度額として、その利用区間の1ヶ月の定期乗車券購入に要する額の半額とする。(ただし、3ヶ月定期または6ヶ月定期を購入している場合には、その金額を月数で除した額(小数点以下切捨て)の半額とする。)

引用:大阪市:障がい者訓練等通所交通費支給要綱

就労移行支援を利用するメリット

以下は、あくまで個人的な見解です。

就労移行支援を利用するメリットは、障害者の受け入れに理解がありそうな企業との繋がり。突き詰めれば「特例子会社」の求人情報になるかもしれません。

また、就労定着支援も大きな要素となることでしょう。
企業側からすれば、ずっと家にいる人より評価しやすい点もあります。

特例子会社

特例子会社というのは、障害者に配慮した企業の子会社です。
上記は建前としての話なので、企業によって事情は違うでしょう。
企業が、このような子会社を設立する背景には、法定雇用率があります。

障害者雇用促進法により、従業員数が一定以上の事業主は、定められた割合の障害者を雇用する義務があります。この雇用比率を法定雇用率と言います。

特例子会社で雇用されている障害を持つ従業員は、親会社の雇用としてカウントされます。
親会社の業務内容的に障害者が雇用しづらくても、子会社で雇用することで法定雇用率をクリアできますし、特例子会社は障害者の就業が前提の会社なので配慮もしやすい。

雇用される側も、健常者の中に一人だけいる障害者ではなく、同じような境遇の人がいる中での勤務になるので、働きやすくなることもあるでしょう。
逆に、集められた人次第では、配慮すべきことが多く、大変かもしれません。

特例子会社の一覧は、下記リンク先で見られます。
⇒「平成29年6月1日現在の特例子会社一覧(pdfファイル)

ちなみに、これを書いている時点での企業の法定雇用率は2.2%、国・地方公共団体等は2.5%です。対象となる従業員数は45.5人以上。
※3年を経過するより前に、企業は2.3%に引き上げ。国・地方公共団体等は2.6%に。平成29年 政令改正・公布

障害者雇用率が未達成だと、不足する障害者数1人につき月額50,000円の障害者雇用納付金を納付することになりますが、減額特例が適用されている場合は額が変わります。
納付金は、雇用率を達成した企業に、調整金や報奨金として支給されるほか、助成金が出ることも。

調整金は、超過1人あたり月額27,000円。
100人以下の中小企業の報奨金は、超過1人あたり月額21,000円。
助成金は設備に対して支給されます。

障害者雇用促進法に関しては、下記リンク先にて解説しています。

うつ病で働けない人を支援する制度と現実

うつ病になって退職した後、この先の収入について悩みました。 まともに働けない状態なのは、自分でよくわかっていましたし、経済的な余裕もなかったです。 何か良い対処方法はないかと探したところ、自分のような ...

続きを見る

就労定着支援

就労定着支援は、就労移行支援などを利用して一般企業に就職した人を対象に、企業との調整を一定期間行うもの。

厚生労働省職業安定局の「障害者雇用の現状等(pdfファイル)」を見ると、身体障害者や知的障害者に比べ、精神障害者の平均勤続年数は短いです。

寛解することによって、精神障害者ではなくなったという可能性もありますが、「Reme」の記事には『定着支援がないと、精神障害の方は、入社1年で60%近く、2年で全員辞める』とあります。
なので、こういったサポートの有用性を感じ、メリットの1つとして挙げています。
※寛解……精神神経疾患において、症状が継続的に軽減した場合

精神障害者の離職理由には、症状の悪化、疲れやすく体力意欲が続かなかった等々。
改善の必要性では、調子の悪いときに休みを取りやすくする、コミュニケーションを容易にする手段や支援者の配置などがあげられています。
そういう点から見ても、就労定着支援の有無は大きいのではないでしょうか。

ただ、雇用する企業の立場になって考えると、症状に左右される人を雇用するリスクを取るより、月額50,000円の障害者雇用納付金を納付する方が、選択肢として選びやすい気がします。調整金や報奨金、助成金を考慮に入れても。

自分がもし、企業の経営者だったのなら、症状に配慮するのが前提の人を雇うのか……。
その人を雇ったことで、全体の作業効率がマイナスになったら、月額50,000円どころの話じゃないし、そもそも雇用するコストも……。
会社はボランティアではないので、「普通に働ける障害者が欲しい」というのが、本音ではないでしょうか。

障害者を雇うにしても、目に見える身体的な障害と、目に見えない障害では、配慮のしやすさも違うでしょう。その辺も、平均勤続年数に影響している気がします。

企業側から見たメリット

先に「企業側からすれば、ずっと家にいる人より評価しやすい」と書きました。
それは第一に、施設に通所していることから、「少なくとも、出勤は問題なさそうだ」と判断できるからです。

同じ時間に、同じ場所に行くのが困難な状態になってしまっている人もいるで、その辺の懸念を払しょくすることはできるでしょう。
これは働く側にも、言えることかもしれません。
例えるなら、夏休み明け後の学校と、続けて通っているときの学校では、「明日、学校か」という憂鬱さも違う感じでしょうか。

施設への通所は、通勤の練習になるでしょう。
ずっと家にいた人が、いきなり生活を変え、明日から会社に行って、決められた時間の労働に従事。
それよりも、無理のない範囲で通所するところから始め、行き先を職場に変える方がスムーズに行きそうな気がします。

次に、施設側に問い合わせることで、利用者の人となりがわかるのも大きいでしょう。
一度や二度、会ったくらいでは知り得ない情報を得ることで、採用した後の姿をイメージしやすいかもしれません。

そういう視点で考えると、障害者向けの転職サイトで募集をかけ、応募してきた人を選別するより、効果的と言えるかも。

就職実績

問題は、実際に「一般就労」という目的を果たした人の数です。

就労移行支援施設を利用して就職した人の割合は、厚生労働省の「就労定着支援に係る報酬・基準について(pdfファイル)」で見られます。
それによると、2015年度(平成27年度)の一般就労への移行率は、22.4%です。

なお、移行率が20%以上の就労移行支援事業所の割合は、全体の51.9%。一方で、移行率が0%の事業所は3割弱となっています。

つまり、事業所によって大きく違うわけです。

とはいえ、単純に「移行率が0%だから、ダメな事務所だ」と言い切ってしまうのは、酷ではないでしょうか。
そもそも、受け入れてくれそうな企業が少ない場所だと、どうしようもないのかもしれません。
それに、施設の利用者と一口に言っても、スキルのある人もいれば、ない人もいる。社会経験の有無も違うでしょう。
集まった人次第で数値が上下することを考えると、率よりも就職した先の企業が気になります。

そういうこともあって、メリットの項目では特例子会社の話を書いています。
特例子会社の求人情報は、障害者向けの就職・転職サイトに出ていることも。

障害者向け就職・転職サイトのまとめ|無料で利用できる理由

幾つか、障害者向け就職・転職サイトを調べたので、それをまとめたページになります。 今後、新たに調べたサイトを追加したり、加筆・修正する可能性があります。 障害者向け就職・転職サイトとは 基本的には、障 ...

続きを見る

施設リスト

下表は、調べた就労移行支援施設の早見表です。
こういうのを書くと、「どこが、オススメなの?」と訊かれそうですが、利用したことがないので何とも言えません。

私は、このような施設に通える場所に住んでいないので、体験しようがないのです。
もし、利用可能な範囲に住んでいるなら、一通り見学に行っているかもしれません。
見学自体は無料ですし、実際に見てみないと 自分に合っているか判断できません。何より、他に どんな利用者がいるのか、知ることができないので……。

事業所名 場所 特徴
【LITALICOワークス】 北海道から沖縄まで90ヵ所以上 圧倒的な事業所数。障害児支援事業もしている株式会社LITALICOが運営。
メニューは、就職対策、軽作業の基礎訓練、パソコンスキル、ビジネスマナーなど。
【atGPジョブトレ うつ症状コース】 東京、大阪 アットジーピー【atGP】」を運営する株式会社ゼネラルパートナーズの事業所。
対象者は、うつ症状がある人のみ。なお、発達障害の人は【atGPジョブトレ 発達障害コース】、統合失調症の人は【atGPジョブトレ 統合失調症コース】と、ゼネラルパートナーズでは症状ごとに事業所名が違います。
メニューは、就職対策、ストレスケア、パソコンスキル、ビジネスマナーなど。
パーソルチャレンジ・ミラトレ 東京、千葉、神奈川、埼玉、大阪、兵庫 就職率98%、職場定着率は2017年度実績で80%。利用者が所有する障害者手帳の内訳は、精神75%、身体11%。
就労移行支援のCocorport(旧社名:Melk) | 首都圏38事業所展開
東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫、愛知、福岡 自己学習用のeラーニングで、プログラミング、アドビソフトの使い方、Microsoft Office Specialist の資格取得も。
上限1万円の交通費助成、昼食の提供。
精神・発達障害の支援に特化した就労サポート【就労移行支援事業所CONNECT】
大阪 運営会社は、学習塾や予備校も運営。
他よりYouTubeの動画が豊富。
利用者は、うつ病・双極性障害と発達障害が多い。
就労移行支援noix(ノア) 埼玉 在宅型就労支援で、工賃あり。
リクルートの学習プログラム「knowbe」を使用。プログラムも学べる。
ウェルビー 北海道から鹿児島まで20ヵ所以上 セルフモニタリングシートや個別支援計画を使用。児童発達支援事業所も展開するウェルビー株式会社が運営。
メニューは、企業実践、パソコンスキル、グループワークなど。
ニューロワークス 東京、神奈川 ブレインフィットネスという脳の健康に良い生活習慣を会得するトレーニングがポイント。ジム通いするより、安く済むかも。マインドフルネスを取り入れています。横浜センターなら、在宅訓練も。
他のメニューとしては、パソコンスキルなど。
独自に上限7,000円の交通費を助成。ランチあり。
manaby 東京、神奈川、千葉、宮城、福島 事業所にもよりますが、在宅での学習や就労がポイント。HTMLやCSS、Photoshopなどを学習し、クラウドソーシングで仕事を受注することを視野に入れています。
他のメニューとしては、参加が強制ではないレクリエーションなど。
ヒューマングロー 東京 Microsoft Office Specialist の資格取得。職場体験実習・工賃業務。
メニューは、ストレス対策、コミュニケーション関連、パソコンスキル、ビジネスマナーなど。
毎月上限12,000円までの交通費の補助。ランチあり。

注意ポイント

※ 社名が変わりました。
(旧)パーソルチャレンジ株式会社 → (新)パーソルダイバース株式会社

ニューロワークスのブレインフィットネスプログラムは、医師の診断・治療に代わるものではありません。
基本的な脳と体の健康増進プログラムです。障害自体の治療でないので、その点はご注意ください。

PCスキルの向上方法|就労移行支援の訓練メニューを受けて

「就労移行支援」を調べた際、訓練メニューに「PCスキル」の項目がある施設が多かったので、その辺の事情を考えてみました。 就労移行支援に興味がなく、独学でのPCスキルの向上方法を知りたい方は、次の項目は ...

続きを見る

注意ポイント

2021年5月に、atGPのうつ症状専門の就労移行支援サービス「シゴトライ」の名称は「atGPジョブトレうつ症状コース」に変更となりました。
同様に、「リドアーズ」が「atGPジョブトレ 統合失調症コース」へ。「リンクビー」は「atGPジョブトレ 発達障害コース」になっています。

  • B!