「せっかく記事を書いても、検索結果に出なかったら嫌だ」
ということで、実際にインデックス化されないページを例に、評価が低い内容について考えてみました。
インデックス化されない原因は幾つかありますが、そもそもクローラーが来ていないとか、「robots.txt」のdisallow や metaタグの「noindex」を使っているケースは、除外しています。
なお、Googleが公表している情報としては、「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」があります。
評価されない内容
Search Console を使うことで、インデックス状況を見ることができます。
画像は、2018年の5月に公開したサイトのデータです。
インデックスされていたページが未登録になり、検索結果に出なくなっていっています。
該当ページ数431というのは、それだけのページが検出されたにも関わらず、インデックス化されていないことを意味します。
つまりは、クローラーが来たものの、「このページは、データベースに要らない」と判断された数。
この要らない認定されたサイトの内容は「日記」です。
私が書いていた日記をHTMLにし、アップロードしたもので、その内容は日々の出来事に終始しています。
会社名や個人名を書いていない日記だったのでアップしていますが、その辺をぼかしている分、本人以外が読んでもサッパリな内容となっています。
価値がない日記
そもそも、無名の一個人の日記なんて、誰も読みたくないでしょうから、インデックス化しないのは妥当と言えるでしょう。
不要な情報をデータベースに格納しても、邪魔なだけですからね。
これが有名人の日記なら、同じ内容であっても話は別。それは「あの人のことを知りたい」と思う人がいるからです。
その辺の需要は、アクセス数で判断できるでしょう。
だから、取り敢えずインデックス化してみて、見る人がいるなら検索結果に出し続ける。いなければ、検索結果に出さないようにする。
そうすれば、同じような内容の日記であっても、需要を把握することができるので、データベースに登録すべきか判断できる。というわけで、「取り敢えず、インデックス化」する。
この「取り敢えず、インデックス化」が、俗に「Googleハネムーン」と呼ばれる現象に繋がったのではないか。そんな風に思えるところがあります。
Googleハネムーン
新規サイトの検索順位が一時的に上がること。その逆の現象として、新規サイトが評価されないエイジングフィルターも……。
価値がある日記
同じ無名の一個人の日記であっても、書き方や発表場所によっては、違った結果になるでしょう。 炎上案件や話題のテーマなどは、多くのアクセスを集める可能性があります。はてなブックマークの人気エントリーを見れば、その傾向がわかるかもしれません。 また、どことも繋がっていないHTMLサイトより、無料のブログ・サービスを利用する方が、集客できるケースもあるでしょう。
無価値と判断するまでの期間
私の日記しかないサイトも、「取り敢えずインデックス化」の対象になったのか、最初はインデックス化されたページが増えていきました。
しかし、先の画像の通り未登録ページが増えていきます。
制作者すら見ないページですし、サイトへの有力なリンクもないので、誰も見ない状態が続きました。
その結果、公開から1ヶ月くらいを境に、未登録ページが増えていったと記憶しています。
検索アルゴリズムは変化しているので、その変更による影響は否定できません。
ちなみに、下の画像で①とあるのは注釈マークで、「Google 検索で、サイトのデータに影響を与える可能性のあるイベントが発生した」ことを意味します。
クリックして詳細を見れば、その内容がわかります。文字は英語ですが。
上の画像は、検索結果の表示に関するデータです。
5月に公開し、その後1ヶ月くらいは少しだけ結果に表示されたものの、誰も見に来ていなデータとなっています。
9月ぐらいから増えているのは、日記じゃないページを用意し、アップしたからになります。
それは「検索キーワード」を見れば明らか。
このことから、価値のないページを400以上作っても無駄。
読みたい人がいる1ページを作る方がいいと言えます。
とある検索キーワードの5月頃の表示状況を見ると、1ヶ月くらいは過大評価してもらえた気がします。
把握しやすいサイト
画像は、先の日記サイトとは別のサイトのデータです。
2018年11月くらいに公開した際は、1つのジャンルについて2ページくらい書いていました。その1ヶ月後くらい後に、新たなジャンルの記事を追加しています。
追加後、微妙なレベルではありますが、検索結果に出づらくなりました。
※ 母数が少ないので、あまり参考にならないデータです。
最初に書いていたジャンルと、追加した記事のジャンルは、まったく関連性のないものです。方やスポーツ、方や食品くらいに違っているので、見に来た人に「何のサイトだよ」と思われても仕方ありません。
その後、幾つかの記事を追加し、検索結果に出るようになっていますが、ハッキリ言って過疎っています。
もっと違う運用をする予定でしたが、色々あって放置したことで、別のことが見えてきました。
ひとつは、記事を追加することでインデックス数が減る場合があること。もうひとつは、書いている内容に親和性が無いと、サイト内容を把握しづらいのではないかとうこと。
この把握しづらさは人間だけではなく、アルゴリズム的にも言えるかもしれません
ペラサイトの優位性
ペラサイトというのは、ペラペラの中身がないサイトではなく、1つのドメインで1ページしかないサイトのことです。
ペラサイトでアフィリエイトをしている人は珍しくありません。
一見すると、ドメイン代がもったいない手法に思えますが、先の事例を踏まえると幾つかの利点が見えます。
まず、サイト内容が単一になるので、把握しやすいサイトになるでしょう。
1ページしかないので、サイト構成がわかりづらいなんてことはありません。
1ページしかないので、他のページと内容が被ってしまい、重複ページと見なされることもないでしょう。
ペナルティを受けた場合の被害も1ページで済みます。
ページ数が無いと順位が上がらない説もあるので、力強く優位性を主張できませんが、こんな見方もできるのではないか。そう思います。
「オススメです」とは言いませんが。
把握しやすいサイト構成
ペラサイトは極端な例ですが、把握しやすいサイト構成にするのは大事なこと。
それは「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」にも書かれていて、「サイトの階層を整理する」の項目に詳細があります。
そこには「Google はサイト全体でそのページがどのような役割を果たしているのか把握しようとしています」とあり、全体の関連性を見ているのが窺えます。
シンプルなナビゲーションページの有用性も語られていますので、把握しやすいサイト構成にするために、作ろうとしているサイトの内容を整理し、マップ化するところから始めるのもいいかもしれません。
他には、効果的なリンクテキストが大事、可能な場合は https:// を使用することをオススメといったことも書かれています。
まとめ
日記サイトがインデックス化されない理由を推測することで、「1サイト1テーマ」の重要性が感じられました。
有名人の日記や雑記ブログは違うかもしれませんが、それは「その有名人自身が1テーマ」と認識されているからです。
複数のジャンルに話題が飛ぶ“日記サイト”ではなく、“人気のタレントNさんのサイト”という捉え方になると言えばいいでしょうか。
そういう意味では、このサイトもテーマを絞るべきだったかもしれません。サイト管理者自身の宣伝活動はしていないので。
最後に、締めの言葉ではありませんが、「サイトを一冊の本として捉える」といいかもしれないと書いておきます。
独自ドメインは1つ取るごとに費用が発生するので、その1つに何でも詰め込みたくなりますが、受け手側にすれば「把握しづらいドメイン」となるでしょう。
『残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する』によると、Googleは図書館の蔵書検索サービスから始まったそうです。
であれば、ジャンル単位で本が分類されるように、サイト情報も格納されているかもしれないので、探しやすい本にすることが大事ではないでしょうか。
仮に、キクラゲ栽培に関する有用な情報があるサイトであったとしても、それがゴルフがメインのサイトに書かれていては、評価されづらいという話です。
同じキクラゲの栽培情報でも、ゴルフがメインのサイトにあれば、ゴルフ愛好者による素人発想的なキクラゲ栽培情報となり、キノコ農家のサイトであればプロによるキクラゲ栽培情報と認識される。そのくらいの違いになってしまうのではないか。
それなら、1テーマごとに1ドメインを取得し、わかりやすいサイト構成を目指すのがベスト。そんな風に思いました。
また、本のようにサイトにも旬があります。
例えば、「Yahoo!カテゴリへの登録」が重要だった時代には、そのキーワードで検索する人が多かったことでしょう。でも、そのサービスが終了した今となっては、以前の需要はありません。
同じように、今は「格安スマホ」や当サイトのような「WordPress」というキーワードに需要がありますが、10年後には どうなっているかわかりません。
逆に、変化の少ない学術的な内容や辞書などは、ある程度の需要が続いていたりします。
目立たないけど息の長いサイトを目指すか、現在の需要第一で旬なサイトを作るか。言うなれば、話題の一冊を目指すか、ロングセラーを目指すかです。
そういった視点で自分のサイトを見直すと、評価の仕方も違ってくるかもしれません。
おそらくは、「今、稼ぐ」という意味では、旬のものに寄り添い、調べる人が欲しい答えを用意するのがベターでしょう。広告の案件も多いで。