2024年以降、ウェブの世界は大きく変わりました。特に2024年3月と9月のコアアップデート、そして2025年を通じて継続したHelpful Content Update(HCU)の波により、AIを利用して作成されたアフィリエイトサイトは、軒並み検索圏外へと消えていきました。
これは単なる順位の下落に留まらず、「記事がインデックス化すらされない(検索エンジンのデータベースに登録されない)」という、より深刻な事態を引き起こしています。
なぜ、AI生成記事はGoogleから拒否されてしまうのでしょうか? その決定的な理由を、Googleの最新ポリシーに基づいて解説します。
※この文章は、Gemini を利用して書いています。
1. Googleが導入した「スパムポリシー」という名の防壁
AI生成記事がインデックス化されにくい最大の理由は、2024年3月に導入された新しいスパムポリシーの存在です。
⇒「2024年3月のコアアップデートとスパムに関する新しいポリシーについてウェブ クリエイターが知っておくべきこと」
Googleは、「AIの利用」そのものを否定しているわけではありません。しかし、順位操作を目的として、独自の価値のないコンテンツを大量に生成する行為を「スパム」として明確に定義し、排除を始めました。
スパムポリシーの核心:大量生成されたコンテンツの不正使用
「検索ランキングを操作することを主目的として、自動化プロセス(AIを含む)や人間によるものであっても、大規模に作成されたコンテンツは不正行為と見なされます」 (Google検索セントラルより)
AIが短時間で大量に記事を生成できるようになった今、Googleは「数」ではなく「品質と意図」を判断基準にしました。インデックスされる前に、システムが「このコンテンツはランキング操作目的の大量生成物である可能性が高い」と判断すれば、その時点で登録を拒否する動きが強まっています。
2. E-E-A-T基準を満たせない「深さの欠如」
Googleのコンテンツ評価基準である「E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)」は、AI量産記事の致命的な弱点です。
E(経験):
- AIは「実際に使った」「試してみた」という実体験を提供できません。
- ユーザーが求めているのは、一次情報や具体的なレビューです。深みのない要約文の羅列は、Googleに「経験の欠如」と見なされます。
E(専門性)とA(権威性):
- AIは既存の情報を組み合わせて再構築するのが得意ですが、その分野の専門家が持つ「独自の洞察」や「新しい切り口」を生み出せません。
- 誰でも知っていることしか書かれていない記事は、検索結果に存在する価値がないと判断されます。
インデックスされたとしても、このE-E-A-Tが低いと判断されれば、HCUによって「有用でないコンテンツ(Unhelpful Content)」として評価が下げられ、実質的に検索結果から姿を消すことになります。
3. 「同じことの繰り返し」による検索価値の低下
大規模言語モデル(LLM)は、既存のウェブ上のデータを学習し、それに基づいて文章を生成します。その結果、AIが生成した記事は、どうしても類似した情報構造や表現になりがちです。
Googleの検索エンジンから見ると、「すでにウェブ上に無数に存在する、同じ情報」を大量にインデックス化する理由はありません。
検索結果の多様性を損ない、ユーザーの検索体験を低下させる「重複的で付加価値のないコンテンツ」として認識されれば、インデックス化の優先度は極端に低くなります。
今後取るべき対策:AIを「ツール」として活用
AI生成記事が壊滅状態にあるからといって、AIの利用をやめる必要はありません。重要なのは、AIを「最終的な価値提供者」ではなく「効率的なツール」として活用することです。
1. 人間による「実体験の付加」を絶対条件にする
AIが出力した記事をそのまま公開するのではなく、必ず自分の実体験や独自の調査データを加筆してください。写真や動画などの独自の一次情報を添えることで、E-E-A-Tを劇的に高められます。
2. 「企画」と「品質チェック」は人が担う
- 企画: どのキーワードで、どのような独自の切り口が必要かを人間が考えます。
- 品質チェック: AIの誤情報、薄い表現を修正し、専門家としての深い洞察を加えます。
Googleは今後も、「人間が情熱を持って、読者のために作ったコンテンツ」を優遇し続けるでしょう。このインデックス拒否という厳しい現実は、ウェブサイト運営者に「価値提供の原点」に立ち返ることを強く求めているのです。
自動化の先駆けとして
2023年2月に発表された検索のガイダンスがあります。
⇒「AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス」
AI や自動化は、適切に使用している限りは Google のガイドラインの違反になりません。検索ランキングの操作を主な目的としてコンテンツ生成に使用すると、スパムに関するポリシーへの違反とみなされます。
AI 生成のものを含め、自動化を利用したコンテンツすべてがスパムであるとは限らないことを認識することは重要です。自動化はこれまでも長い間、スポーツの試合結果、天気予報、文字起こしなどの有用なコンテンツの生成で使用されてきました。AI は表現と創作の新しいかたちを生み、優れたウェブ コンテンツの作成に役立つ重要なツールとなる力を備えています。(Google検索セントラルより)
自動化の先駆けとして、スポーツの試合結果、天気予報、文字起こしなどがあります。
これらは形式が決まっているから自動化されていますが、それを理由にペナルティーを受けるものではありません。
結局のところ、必要とされる情報がそこにあるなら、どんな技術を使っていてもインデックス化はされるでしょう。
AI生成記事がインデックス化されないのは、AIが作ったからではなく、Googleの長年の技術的蓄積の結果、『ユーザーにとって役に立たない(スパム的)』と判断される特徴を備えているからです。
個人的には、今までになかった「お題」を与えて記事を生成し、そのアクセス動向をチェックしている最中ですが、最近は検索の需要自体が下がっているので、人間が書いた記事でも集客に結びつきにくい印象です。
検索に依存しない流入経路の確立、いわゆるファンづくりが求められる時代なのかもしれませんね。そうなると、特定の集団に入り浸り、エコーチェンバー化するきらいがありますが。