田舎で自宅療養
実家に戻った私は、その変化に戸惑いました。
都市部と田舎の違いにではなく、久しぶりに住んでみた実家にです。
自分がいない間に、いろんな変化がありました。
でも、このサイトの趣旨に沿わないので省きます。
知り合いに紹介されたクリニックに通うことになり、そこで出された診断書を提出して傷病手当をもらうことになりました。
ここでいう傷病手当は雇用保険絡みのもので、その申請書はハローワークで受け取ります。健康保険絡みの傷病手当ではありません。
この傷病手当は失業手当と支給額は同じで、就職活動報告を必要としないかわりに、傷病手当支給申請書の提出が要るものでした。
その申請書の傷病名称には「うつ病 中等症」と書かれています。
自立支援医療制度
実家に戻ってから、東京で申請した自立支援医療制度の受給者証が届きました。
これは継続して精神疾患の治療が必要な人を対象とした制度で、医療費の自己負担割合が1割になるものです。
医療費の自己負担が減ると言っても、それは受給者証に記載がある病院や薬局に限られますし、精神疾患以外の医療行為には適用されません。
有効期間が決まっているので、期限が来たら更新する必要があって、そのたびに診断書を提出することになります。
診断書も安くはないので、人によっては診断書の方が高かった、なんてこともあるかもしれません。
届いた受給者証は東京都のものなので、地元で使うことはできません。
新たに通うことになったクリニックで診断書を書いてもらい、地元の役所で再提出することになったと記憶しています。
家族の反応
「いい歳をして、何をやっているんだ。気の持ちようじゃないのか」
「戻ってきたときは顔色が悪くて白かったけど、今は少し良くなった。ロクなものを食っていなかったんじゃないのか」
「まずは、車の運転だな」
「運転とか就職は無理。あの顔をよく見てよ、目つきが普通じゃないでしょ」
いろんなことを言われましたが、よくある反応でしょう。
家族だから心配していると言っても、病気のことを調べるような人はいません。それまでに見聞きした情報で、あれこれ言われることが多かったです。
うつ病の人への接し方とか、そういうのを気にするタイプは、我が家にはいない。
でも、戻れる場所があるだけ、ありがたい。
一緒に暮らしていると、家族に「ああしてほしい」「それは、やめてほしい」と思うこともあります。
その気持ちが募ると頭を掻きむしりたくなりましたが、相手に自分がどれだけの利益をもたらしているのか考えると、気持ちが楽になるところがありました。
たいして相手の利益に貢献していないから、自分の方が得ているものが多いだろう。与えていないのに、リターンを期待するのは強欲だ。そう思えるのです。
こういう考え方は、人によっては嫌なものに感じるでしょう。家族なのに、利益だなんてと……。
でも、私にとっては、有効な心の落ち着かせ方でした。
地方は車社会
車の運転に関しては、処方される薬の注意事項に『車の運転は避けるように』とあり、医師からも運転はダメだと言われました。
おそらく、2014年を境に状況は変わっていると考えられます。
運転免許の更新では、2014年6月に施行された『一定の病気等に該当する運転者対策を推進するための規定の整備』に関する事項が用意され、「医師に車の運転を控えるように言われているか」というチェック項目がありました。
なお、虚偽の記載や報告をした場合は、1年以下の懲役または30万円以下の罰金になります。
診察した医師による診察結果の届出に関する規定もあるので、病院側から公安委員会に連絡が行く可能性もあるでしょう。
その項目にチェックしたところ、運転免許センターの講習係に呼び出され、病院で診断書を書いてもらうように言われました。
現時点での病状に対する診断次第で、免許の効力が停止させられることもあるそうです。
結果としては、そのようなことにはなりませんでしたが、「日ごろ、運転することがあるのか」と訊かれ、「ない」と応えると「“うつ病でも運転している人のリスト”には、登録しない」と言われました。
その扱いに、まるで犯罪者予備軍だなと思ったのを覚えています。
メモ
免許の更新は実家に戻ってから日が経ち、状態がよくなった後の話になります。
アフィリエイト収入という希望
昨年の所得に応じて課税されるので、うつ病の無職であっても税金は取られます。
収入のアテが無くても、お金は減っていく。
田舎は車社会なので、仕事をするにも免許は必須。
なのに、運転が禁止されている。
障害年金を受けるにしても、2級の認定基準を満たしていない。
「自分の人生は詰んだ。これからは家族の重荷に……」
そう思わずには、いられませんでした。
実家にいるので家賃は取られませんが、お金も入れずにタダ飯を食う30代というのは、何とも居心地が悪いものです。
小さな収入
貯金している分から家に入れることを考え、通帳の残高を確認しようとしたところで、ささやかな収入が毎月あることに気づきました。
311円、348円、767円……。
アフィリエイト収入でした。
自分のサイトに掲載した広告経由で売り上げがあると、報酬が貰えるというものです。
リンクシェアというのは、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)の名前です。
アフィリエイト報酬は、一定額を超えないと振り込まれないことが多いですが、リンクシェアは少額でも振り込んでくれるので、登録した覚えがあります。
私には、自分のサイトがありました。
趣味で作ったサイトで、立派なものではありませんし、アクセス数も多くはありません。
それでも、売り上げに繋がっている。
不思議と言えば不思議でしたが、このサイトに需要がある限り、自分の収入はゼロにならないという事実は、嬉しいものがありました。
まるで、自分に価値があると言われているような気がしたのです。
うつ病になって、お先真っ暗だと思っていた自分に、価値があると。
発想の転換
売り上げがあるページは、リンクシェアのイベントで見た商品を紹介するものでした。
実際に商品を見て「いいな」と思い、写真を撮ったり、販売元の話を聞いたりし、それを「こんな人に、いいんじゃないかな?」と想像しながら作ったものです。
「これを売って報酬に」というより、「こういうのが好きそうな人に教えたい」という“お節介から作ったページ”になります。
職場でも、お節介を焼くことがあり、嫌だった人もいるかもしれません。
一方で、誰がやるのか決まっていない仕事を、やっておいた方がいいと思って片付けていたら、雑用は私の担当みたいになったこともあります。
私が雑務をこなしている横では、周りのことを気にしない人が、スキルアップに繋がる仕事をし、着々と成長していっていました。
いくら雑務をこなしたところで、人材としての価値は上がりません。
それに比べ、ネット上のお節介はサイトの価値に繋がる。なんだか、自分に向いているように思えました。
311円、348円、767円と、報酬額は少なかったですが、大事なのは0じゃないこと。
このサイトの月収が700円だとしても、同じようなサイトを100作れば7万円、200作れば14万円、300作れば21万円になります。
サイト制作なら、車を運転する必要がないし、自分の体に相談しながら進められる。
「これだ!」
そう思わずには、いられませんでした。
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