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うつ病で寝たきりに

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「30代無職」で検索する日々

薬

 

転院先で処方された薬を飲んだことで、体のこわばりが徐々に収まっていきました。

とはいえ、あの体験は私を不安で縛るには充分過ぎました。
ある日 突然、自分の体が思うように動かなくなる。その恐怖は、いつ爆発するのかわからない爆弾を背負っているようなもの。

そんな状態で就職活動をしていいのか。
自分が思っているよりも、身体的にマズい状態に陥っているのではないか。

そんな想いが、自分の思考を支配していきました。

当時のことを振り返りながら書いていると、クリニックの待合室で座っているだけなのに、辛かった時間のことを思い出します。
体をこわばらせた状態でクリニックに行き、そこで待っている1分1秒の長いこと。
座っているだけでも、肺に骨が刺さるような痛みを感じ、「誰でもいいから、早く助けてくれ」と願った記憶が蘇ります。

そのクリニックで言われたのが、次のこと。

「“不調”の中に自分を置くと苦しくなっていくだけだから、まずは思考を その外に置くこと」

病気のことを考えると、思考は病気に集中してしまう。
病気である自分をよく見ようとするので、必然的に具合の悪い箇所が存在感を増してしまいます。

注射を打たれる際に、針を見ていると痛みが増し、目をそらすと痛みが減る。それと似たような話です。

なので、当サイトのトップページなどでは、同じ病気の人が読む場合の注意点ようなことを書いています。

“注目が集まるところに、エネルギーが集まる”ので、病気のことは考えない方がいい。
そういう意味では、うつ病の人が病気について調べるのは、あまりオススメできる行為ではありません。

当時の自分は、退職して時間ができたこともあり、うつ病の再発率、精神薬の減薬・断薬に関すること、薬ごとの離脱症状や半減期を調べていました。

NHKスペシャルの取材班がまとめた一冊『うつ病治療 常識が変わる』を読み、治療の裏側のようなことまで気に掛けていては、病気から解放されるどころか、どっぷり浸かりに行っているようなもの。



おまけに、再就職できるのかという不安もあり、「30代 無職」「35歳限界説」といったキーワードで検索するような毎日。

結果として表示されるのは、再就職には厳しい年齢、職歴無しはヤバい、転職は狭き門、普通は落ち着いている年齢、キャリア形成の失敗といったようなもの。
検索する前から、出てきそうな内容は想像できるのに、憑りつかれたように「30代 無職」「35歳限界説」といったキーワードで検索していました。

そういったことをやめても、メールなどを確認しようとすれば、嫌でも情報が飛び込んできます。
人の不安を煽って何かを買わせたり、記事を読ませたりするようなタイトルばかり目に留まり、ネットを見るたびに嫌な気分になっていました。

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NLPセラピー

クリニックでは、一年後の理想の自分を描いてと言われたり、カウント呼吸法を教わったりしたものの、よくない考えは頭の中を回り続けていました。

NLPセラピーを受けたこともあります。
セラピーでは、カウンセラーと向き合って座り、自分のことや苦しんでいることを一通り話します。
次に、立ち上がって自分が座っていた椅子に目を向けます。カウンセラーから「そこに座っていた人物は、どうだったか」という質問がされ、座っていた人物に愛のある助言をすることになります。
端的に言えば、客観的に自分を見てアドバイスするというもの。

その後、別の位置に移動します。
『順調に物事が運んだら、何をしたいか』という妄想を膨らませます。
頭の中が心配事で埋め尽くされると、他に何も入ってこないから、別の何かの割合を増やす行為です。

残念ながら、NLPセラピーを受けて改善したことはありませんでした。

よくなる気配が無いこともあり、普通の転職や派遣といった情報は見なくなっていきます。代わりに、病気の人向けの情報を探すようになりました。
具体的に言えば、障がい者の求人・転職・就職支援サイト「アビリティゲート」のようなところです。

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内職ならできるんじゃないかと、内職する人を募集しているところに行き、仕事を引き受けたこともあります。
やったのは単純な手作業で、報酬は飲み屋で頼むビール1杯と同等。
数時間の作業で、そのくらいでした。

内職をしていれば、余計なことを考えずに済みますが、引き受けると「うまくできるのか」という不安が押し寄せます。
何より、費用対効果が悪すぎるので、とても続ける気にはなりませんでした。

知り合いの飲食店を手伝ったこともあります。
報酬は食事一食分でしたが、一人で家にいるよりはいいだろうし、今の状態で役に立てることがあるか、知りたかったことも大きいです。

要領は悪かったですが、何とか作業をこなしました。
ただ、賃金を払うレベルではなかったと思います。

 

光トポグラフィー検査

光トポグラフィー検査

薬について調べたことで、自分の判断でやめてみたり、処方に疑いを持ったりするようになりました。

そのこともあってか、症状は悪化し続けます。

寝ても1時間単位で目が覚め、何にも集中できない。
今までやれていたことができなくなり、気分転換をしようにも、好きだった番組を見ても楽しめない。

訳もわからず孤独感に苛まれ、誰かと話したい気持ちが強くなり、家族や知人に電話する回数が増加……。
同じ人に何度もかけられないので、電話相談にもかけました。

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そんなことを繰り返すうち、「自分の状態を客観的に知りたい」と思うようになり、光トポグラフィー検査を受けることに。
この検査は光を使って脳の活動を視覚化するもので、健常者の脳と比較して違いを見ることができると言われています。

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人の主観的判断ではなく、科学的な見地から病気を見られる。
そう思って、新宿にあるクリニックへと向かいました。

結果は、うつ病、双極性障害、統合失調症、健常者のいずれのパターンにも該当しないというもの。
ただし、前頭葉がまったく反応していないので、新しいことを覚えられない。
処方されている薬から、「うつ」と判断するのが妥当だと言われました。

診断書

 

通院していたクリニックの診断書でも、「うつ」と書かれていたので、これで諦めのようなものがつきました。
その診断書は自立支援医療制度を利用するために準備したものですが、この制度に関しては支援制度をまとめたページで書いています。

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脳の状態が異常だと断言され、何かがプッツリと切れたのか、眠れない日々から起き上がれない日々に変わります。

生への執着が消え失せて、何もかも どうでもよくなっていました。
すべてが面倒になり、寝続けるようになったのです。
起きているのは、入浴と食事と排泄のときだけ。

障害年金のことも考えましたが、医師から「一人暮らしをしている時点で、日常生活が送れていると判断されるから通らない」と言われ断念。

実際、その基準はあいまいで、不受理になっても理由は知らされないと聞きます。

ただでさえ気力が無い状態なので、可能性が低いことをする気にはなれませんでした。

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帰郷

こんな状況になると、死を意識する人も多いでしょう。

私も考えなくはありませんでしたが、賃貸住宅で亡くなった場合の迷惑さを考えると、このまま死ぬわけにはいきません。
事故物件にでもなろうものなら、連帯保証人に多大なる迷惑をかけるでしょうし、大家にとっては死活問題。長いこと、そこの家賃収入が絶たれる可能性も出てきます。
大家だからといって、経済的に余裕がある人ばかりではありません。

何より、私は「死ぬ勇気」という言葉が嫌いです。

死ぬのは、勇気ではありません。

勇気とは、物怖じせずに立ち向かう気力のこと。

本当に勇気があったら、死にたいくらいに辛いことにも、立ち向かうはず。私は、そう考えています。

だから、生きることにしました。

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